最近、いろいろな地域のオンラインイベントに参加しているのですが、私なりに参加者目線で気づいたことを書いておこうと思います。
どこかの地域の方がオンラインでイベントを行う時に参考にしてもらえればいいなと思っています。
本当なら現地だったり、都心のどこかのイベントスペースで行うはずのイベントをオンラインで開催しているところは多くあるようです。
あまりナーバスになり過ぎると出来るものも出来なくなるので、そんなに色々と考える必要はないかもしれません。
ですが、せっかく準備して行い、何かしらの目的があると思うのでそれが届かないものになってはもったいないですよね。
オンラインならではの良さもありますが、参加していて正直「これはどうかなぁ」と唸ってしまうこともあったので、そのあたりを中心に書いていきます。
1.色々な地域PRのイベントについて
2020年コロナ禍となり、東京一極集中が見直されて人が地方へ動いていくことも多くなりました。
都会に住んでいなくても「田舎暮らしでテレワーク」だったり、温泉地で休暇を取りながら仕事をする「ワーケーション」だったり。
たくさんの地域が手を挙げて「うちにおいで」とPRしているのはすごく活気があっていいと思いますし、都会しか知らない人が田舎の良さを実感できるチャンス到来だと感じています。
自分の地域に人を呼び込んで活性化させることも大事ですが、自地域で今いる人を動かして、今ある地域の資源をもっとうまく活用できないか、遠くにいる人でも何か出来ることがないかを考えてもいいと思います。
今住んでいる人への住民サービスを活性化させて、「大好きな地元」を感じてもらうことも大切です。
自治体の特性上、住民票を動かさないと自治体からお金が出ないことや、そもそも何かのPRイベントを行う上でもお金がかけられない自治体も多いと感じます。
大手の媒体会社をコンペさせて、大々的にPR出来る自治体なんて稀だと思うので、私はそのような大きなお金を動かせない地域をなんとかすべきだと感じています。
2.オンラインイベントで注意してもらいたいこと
2-1目的と課題を明確に
説明会のタイトルが「移住」なのに、説明していることは「観光プロモーション」の話だったり。
「地域協力隊」という現地での活動をする人材募集なのに、「いいところアピール」ばかり。
最後まで何が目的で今その地域が抱えている課題が何なのかとうことが見えないことが多く感じます。
私が聞くときには、その地域の抱えている課題感がどういうこと、どんな人に来てもらいたいのか、自分だったらどんなことが出来そうかというのを考えながら聞いているので、目的や課題感が見えないと頭の中が「?」だらけになってしまいます。
地域の良さや良いところというのをアピールしたいというのは分かるのですが、聞いてる側は「そこへ行って何が出来るのか」だと思うので、今成功していることや魅力を言われても「分からない・・・」となってしまうのです。
移住でも、ただ漠然と「田舎に移住したい」と考えている人よりも、「移住した先で自分に何ができるだろうか?」という視点で見ている方が圧倒的に多いのです。
2-2意見交換は個別で
オンラインという特性上、聞き手のリアクションが見たいとか、聞くだけではつまらないだろうという観点でしょうか。
全体の中で質問を設けたり、参加者をオンライン上で分割(ブレイクアウト)して感想を聞いたりするイベントがありました。
中には、最初から聞き手に自己紹介!をさせるところもありましたが、これってどうなのでしょう。
移住などは私生活そのものを変えることで、聞きにくいことや言いたくないことも相談しなくてはならなかったりします。
移住そのものを今考えているということすら他人に話したくない人もいるかもしれません。
私の場合参加者が分割されていきなり自己紹介!になり、少々面食らったのですが、差し障りなく適当に「よろしくお願いします」と済ませました。
オンラインでは多少一方通行になっても仕方ないかなぁと思いました。
2-3事前にターゲット層を明確に
誰でも歓迎です!やる気のある人お願いします!と言っておきながら、あきらかに若い人しか入れない空気感が伝わってくる時があります。
私は中年男性ですが、話す方や今現地で活躍されている方が明らかに若い女性ばかりとかを見ると、自分にはチャンスはないのだなと感じてしまうこともあります。
実際そうなのかもしれませんので、それならそれで構わないと思います。
事前に「対象年齢層」などを書いておいてほしいと感じます。
そうでなく本当にどんな方でも大歓迎なら、地域のいろんな層の方の話を聞いてみたいですね。
2-4『そちら側』で固まらないで
話し手が若い方ばかりのイベントに多いのが、「え?飲み会か何か?」という感じのノリのところがあります。
「そちら側」はそりゃ知ってる方ばかりなので盛り上がるのかもしれませんが、見ているこちらは「そこには・・・入れないです・・・」となってしまうものです。
「楽しい仲間・空気感」をあえて出しているのかもしれませんが、誰もがみなその「楽しそうなところ」に入っていける勇気をもっているわけではないです。
やはりこういう場では、あまり砕け過ぎてしまわない方がいいと思いました。
作られたコミュニティの中に入っていくことを一番不安に感じている人のことも考えてあげたいと感じます。
3.こういう工夫がほしい
3-1ライブイベントならではのものを
オンラインは、顔見て話すだけでは伝わらないことがたくさんありますし、一方通行型ではせっかくライブでやってる意味も見いだせないと思います。
少しお金がかかっても、事前にパンフレットやサンプルなどの送付物を送ってそのものを触りながら説明してくれると楽しいですね。
少し凝ったイベントでは、地元の野菜を事前に販売して送付し、それを使って料理をしながら地元をPRしていくなんてことも面白いのではないでしょうか。
喋って終わり、「はい、質問タイム」では出る質問も出ない気がします。
先に書いた「砕けないで」というのは、もしフランクに楽しい雰囲気でやりたいなら、地元のお酒を送ってオンライン飲み会をしちゃえばいいんです。
それならお互いの意見交換もできると思いますし、ウェビナー同士が繋がることが嫌がる人は入ってこないと思います。
3-2地元の良さは「人」で伝わる
オンラインとはいえ「人」が話し、当然地元の人が話すので、聞き手はその「人」がその地域の「人」として見てしまいます。
場所やモノではなく、その地域のたくさんの「人」が見てみたいと感じます。
4.オンラインイベント~最後に
せっかく行うオンラインイベントで聞き手に有意義な時間にしてもらって、大きなお金をかけなくても、地域が本当にアピールしたいことが伝わるイベントを企画してもらいたいと思います。
地域がオンラインイベントを使って、出来るだけたくさんの魅力を伝えてほしいと思います!
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